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2017/10/27

shimoyama

Auther :下山 和也

物損事故の損害賠償

物損事故とは、交通事故が発生したものの人間の身体には怪我が無く、車が壊れるなどの損害だけが発生した事故のことです。物損事故の場合、自賠責保険から保険金が支払われない点に注意しなければなりません。

物損事故が発生した場合は、以下の費用が損害賠償として認められます。

1 修理費

事故発生当時の対象車両の時価額が修理費を上回る場合は、相当な修理費が損害賠償として認められます。また、相当な修理期間中の代車使用料も損害として認められます。

2 車両時価額

事故発生当時の対象車両の時価額が修理費を下回る場合は、経済的に全損と評価され、事故発生当時の車両時価額が損害額となります。この場合、買い換え期間中にレンタカーを利用した場合は買い換えに相当な期間の代車使用料が認められます。また、買い換えのために必要となった登録手続関係費用のうち、車庫証明費用、廃車の法定手数料、自動車取得税などは損害として認められます。しかし、新しく取得した車両の自動車税、自動車重量税、自賠責保険料は損害とは認められません。

3 雑費

車両引き揚げのためのレッカー代、廃車料等の雑費は損害として認められます。

4 慰謝料

物損に関連する慰謝料は原則として認められず、特別な事情がある場合に例外的にしか認められません。

当初は物損事故だと思っていた場合であっても、しばらく経ってから、交通事故が原因と思われる痛みや痺れなどが現れることもあります。交通事故直後には物損事故だと思う場合であっても、その後の痛みの発生に備え、自賠責保険の適用がスムーズにいくためには必ず警察に通報することが必要です。

 

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